前置詞 toとfor の使い分け ネイティブが解説

皆さん、英語の勉強で「to」とか「for」のような前置詞に苦労した経験はありませんか? 実は、これらの前置詞、そして他のどんな前置詞もそうなんですが、単独で正確な意味を理解しようとするのは、ちょっと難しいんです。
なぜなら、前置詞は多くの場合、動詞や名詞とセットで使われることで、その意味合いが大きく変わるからなんです!
まるで、バラバラのパズルのピースみたいに、前置詞だけを見ても全体像は見えてきません。でも、動詞という別のピースと組み合わさることで、初めて具体的な意味が浮かび上がってくるんです。
早速、今回の本題に入りましょう!以下の文の意味の違いが分かりますでしょうか?
- “what did I do to you” vs “what did I do for you”
- “you’re good to me” vs “you’re good for me”
- “I’m bringing this to my brother” vs “I’m bringing this for my brother”
文脈にもよるのは、確かですが一般的にto と forでは以下のような違いがありますので、解説していきます。この違いがわかる方は相当英語のレベルが高いかと思います。それでは、答えをまず見てみましょう。
答え
to do something to someone – implies you are doing something bad to them
to do something for someone – implies you did something that benefits that person.
to be good to someone – to be kind to so.
to be good for someone – to benefit so.
to bring something to so. – to physically bring something so that that person has it
to bring something for so – to bring something for that person to use/ can benefit from.
では、一つずつ見ていきましょう。
解説
to do something to someone – (人)に何かをする → その人に悪いことをする含み
- これは、「to」が対象を示す場合に、行為の矛先が「人」に向かい、その行為がネガティブな影響を与える可能性が高いことを示唆しています。
- 例文:「He lied to her.」(彼は彼女に嘘をついた。)→ 彼女にとって悪いことですね。
to do something for someone – (人)に何かをする → その人の利益になることをする含み
- こちらも「for」が対象を示す場合ですが、「for」は利益や目的を表すことが多いため、行為がその人のため、つまりポジティブな結果をもたらすことを示唆しています。
- 例文:「I cooked dinner for you.」(あなたのために夕食を作った。)→ あなたの役に立つことですね。
to be good to someone – (人)に良い → 親切である
- 「to be good to」は、人に対する態度や振る舞いが親切、優しい、思いやりがあるといった肯定的な性質であることを表します。
- 例文:「She is always good to her neighbors.」(彼女はいつも隣人に親切です。)
to be good for someone – (人)に良い → その人のためになる、利益になる
- 「to be good for」は、物事や行為が人の健康、成長、利益などにとって有益であることを表します。
- 例文:「Vegetables are good for you.」(野菜はあなたにとって良いです。)
to bring something to someone – (人)に何かを持ってくる → その人がそれを持つように物理的に持ってくる
- 「to」は到達点を示すため、文字通り、ある物をその人のところに運び、その人がそれを受け取って所有する状況を表します。
- 例文:「I brought a book to you.」(あなたに本を持ってきたよ。)→ あなたがその本を持つことになります。
to bring something for someone – (人)のために何かを持ってくる → その人が使うため/利益を得るために何かを持ってくる
- 「for」は目的や利益を示すため、ある物をその人のために運び、その人がそれを使って何かをしたり、そこから利益を得たりする目的があることを表します。必ずしもその人が所有するとは限りません。
- 例文:「I brought some snacks for the party.」(パーティーのためにいくつかお菓子を持ってきたよ。)→ みんなで食べるために持ってきた、という意味合いです。
まとめ
このように、「to」と「for」は似たように見える場合でも、その後に続く対象との関係性や、行為の意図・結果によって意味合いが大きく異なることがわかりますね。
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。
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