前置詞「in case of」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語の前置詞「in case of」は、主に警告や注意書きなどで目にすることが多い表現です。公式文書や標識、マニュアルなどで非常に重要な意味を持つこの前置詞は、日常英会話ではあまり使われないものの、理解しておくと英語読解力がグッと上がります。今回は、その使い方をわかりやすく分解し、例文とともに解説します。


使い方:「in case of ~」=「~の場合には」「~が起きたら」

「in case of」は、「もし~の場合には」「~が起きたら」という意味で使われ、何かが発生したときに取るべき対応を伝える表現としてよく使用されます。特に、公式な通知、掲示物、緊急時マニュアルなどで頻繁に見られます。口語的にはやや堅い印象があり、会話では「if」や「in case(接続詞)」のほうが使われることが多いですが、読み書きにおいては避けて通れない重要な前置詞句です。

この表現は名詞(または名詞句)を後ろに置き、事前の対策や指示を示す目的で使われることがほとんどです。動詞は使わず、名詞で完結する点が特徴です。


例文と解説

In case of fire, ring the alarm bell.
火事の場合には、警報ベルを鳴らしてください。

→ 非常に典型的な用例です。「in case of fire」という条件に続いて、その時に取るべき行動が示されています。看板や建物内の注意書きなどで頻繁に登場します。

In case of emergency, break the glass.
緊急時には、ガラスを割ってください。

→ 「in case of emergency」は、多くのマニュアルや標識で使われる定番フレーズ。「emergency(緊急事態)」が名詞であることに注目しましょう。

In case of accident, call this number immediately.
事故の場合は、すぐにこの番号に電話してください。

→ こちらも緊急対応用の文言です。「accident(事故)」という名詞が「in case of」の後に続き、その際の指示が明確に述べられています。

In case of power failure, use the backup generator.
停電時には、予備の発電機を使用してください。

→ 「power failure(停電)」のように複数語から成る名詞句も、「in case of」の後に続けて使うことができます。


補足:この「in case of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

「in case of」は特定の名詞と相性がよく、主に災害・事故・緊急事態・問題発生などの語と組み合わせて使われます。以下に代表的な組み合わせをいくつかご紹介します:

  • in case of fire(火災の場合)
  • in case of emergency(緊急の場合)
  • in case of accident(事故の場合)
  • in case of flooding(洪水の場合)
  • in case of power failure(停電の場合)
  • in case of illness(病気の場合)
  • in case of danger(危険の場合)

これらのフレーズは、特に建物内の掲示物や避難マニュアルなどでよく見かけるものばかりです。いずれも「その事態が起きたらどうするか?」を示す目的で使用されます。


このように、「in case of」は文語的・公式的な場面で非常に重宝される前置詞句です。特定の名詞と組み合わせることで、緊急時の行動指針を簡潔に伝えることができ、マニュアルや標識では欠かせない表現となっています。

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。