前置詞「in spite of」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

逆境や困難があるにもかかわらず、何かを成し遂げる──そんなシーンでよく使われる表現が「in spite of」です。この前置詞句は、「〜にもかかわらず」という意味を持ち、文の意味に意外性や強調を与える役割を果たします。本記事では、「in spite of」の正しい使い方や例文、そしてよく組み合わされる語句について詳しく解説していきます。


使い方1:「〜にもかかわらず」という逆接の意味を持つ前置詞句

in spite of」は、ある事実や状況が存在しているにもかかわらず、それとは反対の行動や結果が起こることを示すときに使われます。この表現は「despite」と同義で、フォーマルでもカジュアルでも使用される非常に汎用性の高い構文です。

このフレーズの後には名詞・代名詞、もしくは動名詞(〜ing形)が続きます。「in spite of the rain(雨にもかかわらず)」「in spite of being tired(疲れていたにもかかわらず)」のように使い、逆境や困難を乗り越えるニュアンスを伝えることができます。


例文と解説

In spite of his age, he still leads an active life.
彼は高齢にもかかわらず、今もなお活動的な生活を送っている。

→ 年齢という制限があるにもかかわらず、それに負けずに活動を続けているという意味。事実と結果にギャップがあることを強調しています。

They went swimming in spite of all the danger signs.
すべての危険を示す標識があるにもかかわらず、彼らは泳ぎに行った。

→ 本来なら危険とされる行動を避けるべきところですが、それでも行動したという意外性を表現しています。

English became the official language for business in spite of the fact that the population was largely Chinese.
人口の大部分が中国人であったにもかかわらず、英語がビジネスの公用語になった。

→ 「in spite of the fact that〜」という表現は、文章全体を名詞句として扱い、より複雑な情報を補足する場合に使われます。

He fell asleep, in spite of himself.
彼は自分でも気づかないうちに眠ってしまった。

→ 「in spite of oneself(自分でも知らずに・意に反して)」という特別な表現で、自分の意志とは裏腹に起きた行動を表す時に使います。


補足:この「in spite of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

「in spite of」は、以下のような単語や句と頻繁に組み合わされ、逆接的な意味合いを強調する表現として使われます:

  • in spite of the rain(雨にもかかわらず)
  • in spite of his/her age(彼/彼女の年齢にもかかわらず)
  • in spite of the fact that…(〜という事実にもかかわらず)
  • in spite of himself/herself(本人の意図とは裏腹に)
  • in spite of difficulties(困難にもかかわらず)

こうした表現は、エッセイやスピーチ、物語など、あらゆる文章で「逆境を乗り越える」意志や「意外性」を伝える際に役立ちます。


まとめ

in spite of」は、「〜にもかかわらず」という逆接的な意味を持つ、英語学習者にとって不可欠な前置詞句です。文法的な構造はシンプルですが、使用することで文に深みや説得力を加えることができます。「despite」との違いもあわせて理解することで、英語表現の幅が広がるでしょう。逆境や障害を乗り越えるポジティブな印象を与えるこのフレーズ、ぜひ積極的に使ってみてください!

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。