前置詞next toの奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語学習者や英語指導者にとって、前置詞の使い分けは非常に重要なポイントです。今回は、日常会話からビジネス英語まで幅広く使われる前置詞「next to」について、意味や使い方を例文付きで詳しく解説します。Oxford Learner’s Dictionariesを参照しながら、理解を深めていきましょう。
使い方1:位置的に「〜の隣に」
「next to」は最も基本的な用法として、「~の隣に」「〜のすぐ横に」といった意味で使われます。物理的に近接した位置関係を示すこの用法は、日常会話でも頻繁に登場します。前置詞「beside」や「by」に似た働きをしますが、「next to」はより直接的でカジュアルな印象を与えます。人や物がすぐ近くにあることを明確に伝えたいときにぴったりの表現です。
例文と解説
We sat next to each other.
私たちは隣同士に座った。
→ ここでは「next to each other」で「お互いの隣に」という意味になり、典型的な用法です。
She parked her car next to the supermarket.
彼女はスーパーの隣に車を停めた。
→ 「next to the supermarket」は「スーパーの隣に」を示しており、場所の特定に便利です。
Can you move the chair next to the window?
その椅子を窓の横に動かしてくれる?
→ 「next to the window」は、動作の対象となる具体的な場所を指し示しています。
この用法は、日常生活の中で場所を指定したり、配置を説明したりする際に非常に役立ちます。
補足:この「next to」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「next to」は以下のような語句と頻繁に組み合わされます:
- each other(お互い)
- a person or object(例:my brother, the door, the sofa)
- prepositional phrases for location(例:next to the entrance, next to the TV)
例文セット:
- The café is next to the bank.
カフェは銀行の隣にあります。 - He always sits next to his best friend in class.
彼は授業中、いつも親友の隣に座っています。
使い方2:重要性や順序において「〜の次に」
前置詞「next to」は、物理的な位置関係だけでなく、抽象的な概念、特に順序や重要性を表す文脈でも使われます。この場合、「〜の次に」「〜に次いで」という意味合いで用いられます。スポーツの順位、好みの優先順位、ランキングなど、順序づけが関係する文脈で頻出する使い方です。
「next to」のこの用法は、何かを強調したいときや比較をしたいときに便利です。「〜のすぐ後ろに位置する」というニュアンスで使われ、対比の中で主張を際立たせる効果があります。
例文と解説
Next to skiing, my favourite sport is skating.
スキーの次に好きなスポーツはスケートです。
→ 「next to skiing」は「スキーに次いで」という意味で、優先順位を表しています。
This painting is next to the Mona Lisa in fame.
この絵は知名度でモナリザに次ぐものだ。
→ 芸術作品の有名度を比較する文で、「next to the Mona Lisa」は「モナリザに次ぐ」を意味します。
Next to her performance, everyone else looked amateur.
彼女の演技の次に比べたら、他の人はみな素人に見えた。
→ 他と比較してどれだけ優れていたかを表現する比喩的用法です。
この用法では、対象と比較して「一歩劣る」または「ほぼ同等の位置にある」といったニュアンスも含まれることがあり、文章の中で対象のレベルの高さを際立たせる際にも使われます。
補足:この「next to」はどんな言葉とよく組み合わさる?
この意味での「next to」は、順位・好み・評価に関する語とよく組み合わされます。以下に主なセット例を挙げます:
- next to + 最上級や一番好きなもの(例:next to chocolate, next to tennis)
- next to + 人や物の名前(例:next to Mozart, next to my mother)
- next to + 抽象概念(success, truth, perfectionなど)
例文セット:
- Next to my family, my career is the most important thing in my life.
家族の次に、私の人生で最も大切なのはキャリアです。 - Next to Paris, I think Rome is the most beautiful city.
パリの次に美しい都市はローマだと思う。
使い方3:ほとんど〜ない(almost)
前置詞「next to」は、物理的または時間的な順序に加え、抽象的な状態や数量においても使われます。特に、「ほとんど〜ない」「ほぼ〜である」という意味合いで使う場合、対象の状態や事象が「非常に近い」ことを示す表現になります。この用法は、何かが完全に達成されていないが、かなりの程度に近い状態を指し示すときに使います。
「next to nothing」や「next to last」など、強調するための表現として日常英会話や文学作品でもよく見られます。重要なのは、「ほぼ〜である」または「〜に近いが完全ではない」という微妙な差を示すことです。
例文と解説
Charles knew next to nothing about farming.
チャールズは農業についてほとんど何も知らなかった。
→ ここでは「next to nothing」が「ほとんど何も知らなかった」という意味で使われています。知識がほとんどなかったことを強調しています。
The horse came next to last in the race.
その馬はレースでほぼ最後の順位だった。
→ 「next to last」は「ほぼ最後の」という意味で、順位のほぼ最下位を指しています。最後ではないものの、非常に近い位置にあったことを表します。
I have next to no time to finish this project.
このプロジェクトを終わらせる時間がほとんどない。
→ こちらも「next to no time」で「ほとんど時間がない」と強調する表現です。何かを達成するための時間が非常に少ないことを意味しています。
この表現は、何かがほとんどない、または何かがほとんど完了しているが完全ではないという微妙な状態を強調するために使われます。
補足:この「next to」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「next to」のこの用法は、「nothing」「last」「no time」など、限界を表現する言葉と一緒に使われることが多いです。以下のようなセット例がよく見られます:
- next to nothing(ほとんど何もない)
- next to last(ほぼ最後の、最下位に近い)
- next to no time(ほとんど時間がない)
- next to no money(ほとんどお金がない)
例文セット:
- She has next to no experience in this field.
彼女はこの分野でほとんど経験がない。 - The project is next to impossible to finish in such a short time.
そのプロジェクトはこんな短期間で終わらせるのはほぼ不可能だ。
この表現を使うことで、物事の程度や状況が非常に近いが完全ではないというニュアンスを伝えることができます。
使い方4:比較において『〜と比べて』
前置詞「next to」は、何かを他のものと比較して相対的に位置づける際にも使用されます。この用法では、「next to」を使って、ある物事が他の物事に比べてどのような位置にあるのか、またはどの程度似ているか、または劣っているかを表現します。ここでは、他者と自分、または一つのものと他のものとの相対的な差異を強調するために使われます。
「next to」を使うことで、ある人物や事象が他のものに比べていかに優れている、あるいは似ているかを表現でき、比較の中で強調の役割を果たします。例えば、「next to her」という表現では、「彼女と比べて」という意味で、他者と自分の差を強調することができます。
例文と解説
Next to her, I felt like a fraud.
彼女と比べると、私は詐欺師のように感じた。
→ ここでは、「next to her」が「彼女と比べると」という意味で使われています。自分と他の人との比較を通して、自分がどれほど劣っているか、または偽物のように感じるという感情を表現しています。
He’s next to impossible to please.
彼を喜ばせるのはほとんど不可能だ。
→ この例では、「next to impossible」が「ほとんど不可能」という意味で使われています。「他のことと比べて、彼を喜ばせることがほとんどできない」というニュアンスです。
Next to the manager, I have the most experience in the office.
マネージャーと比べると、私はオフィスで最も経験があります。
→ ここでの「next to」は、比較対象として自分と他の人物を置き、その経験の差を強調しています。「マネージャーの次に経験が多い」という意味です。
補足:この「next to」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「next to」は比較的使いやすい表現で、特に「impossible」「nothing」「last」などの極端な状況を表す単語と組み合わせて使うことが多いです。以下は「next to」とよく組み合わさる単語の例です:
- next to nothing(ほとんど何もない)
- next to impossible(ほぼ不可能)
- next to nothing(ほとんどない、非常に少ない)
- next to perfect(ほぼ完璧)
- next to last(ほぼ最後、最下位に近い)
例文セット:
- Her performance was next to perfect in the competition.
彼女の競技でのパフォーマンスはほぼ完璧でした。 - The answer was next to nothing, so the team was disappointed.
その答えはほとんどなかったので、チームはがっかりした。
これらの表現は、他の物事との比較を通じて、物事の差異を強調する役割を果たします。何かが「ほとんど完璧である」「ほとんど不可能である」といったニュアンスを与えるため、比較する対象が明確であればあるほど、強い印象を与えることができます。
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。
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