前置詞「owing to」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語学習者が上級レベルでつまずきやすいのが、前置詞や接続詞のニュアンスの違いです。「because of」「due to」といった理由を表す表現の中で、「owing to」は特にフォーマルな文脈で使われることが多い表現です。本記事では、この「owing to」の意味・使い方・よくある語法を丁寧に解説します。


使い方:原因や理由を表す「〜のために」「〜が原因で」

owing to」は、何かが起きた原因や理由を述べるときに使われる前置詞で、「〜のために」「〜が原因で」という意味を持ちます。これは「because of」とほぼ同じ意味ですが、よりフォーマルな文脈や、書き言葉で使われることが多いという特徴があります。

ビジネス文書、ニュース記事、学術的なレポートなどで頻出するため、英語での正式な文章作成時に非常に役立ちます。また、「owing to」は文の冒頭に置かれることが多く、原因を先に述べて、その後に結果を導く構文が典型的です。


例文と解説

例文1
Owing to torrential rain, the game was cancelled.
大雨のため、その試合は中止されました。

→「torrential rain(豪雨)」が原因で、「試合がキャンセルされた」という結果につながっています。ここでは「owing to」が文頭に来ており、フォーマルな響きがあります。

例文2
Owing to his illness, he could not continue with his studies.
彼は病気のため、学業を続けることができませんでした。

→この文でも「病気」が原因、「学業を続けられなかった」が結果です。フォーマルな文章やエッセイなどで頻出する構造です。

例文3
Flights were delayed owing to poor weather conditions.
悪天候のため、フライトは遅れました。

→「poor weather conditions(悪天候)」が原因です。「owing to」はこのように、天候・事故・健康問題・経済的理由などの「明確な外的要因」を示すのに適しています。


補足:この「owing to」はどんな言葉とよく組み合わさる?

owing to」は、以下のような名詞句とよく組み合わせて使われます。原因や状況を表す名詞との相性が非常に良く、使い方を覚える際はセットでインプットしておくと実践に活かしやすくなります。

よく使われるセット表現の例:

  • owing to bad weather(悪天候のため)
  • owing to technical difficulties(技術的問題のため)
  • owing to high demand(高い需要のため)
  • owing to lack of funding(資金不足のため)
  • owing to unforeseen circumstances(予期せぬ事情のため)

これらの表現はニュース記事、公式通知、報告書などで特に頻繁に見かけます。文頭に配置されることで、より明確に原因を強調する効果もあります。

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。