前置詞 against の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

前置詞「against」は、日常的に使われる重要な単語ですが、その意味や使い方は一見すると広範囲に渡ります。今回は、「against」の使い方について詳しく解説し、どのように多様な意味を表現するかを学んでいきましょう。ビジネスシーンや日常会話、さらに法律や感情の表現に至るまで、さまざまな文脈で使われる「against」の多面的な用法を紹介します。
使い方1:反対・対立を表す against ~「〜に反対して」
「against」は、誰かや何かに対して反対したり、対立したりする意味で使われます。この使い方は、物理的な対立や意見の違いを示す際に非常に重要です。特に、法的・倫理的なコンテキストで使用されることが多く、対立を強調する際に非常に有効です。
例えば、社会的・政治的な議論の中で「against」が使われることがよくあります。また、スポーツの試合や競技の対戦相手を表す際にも使われます。
例文と解説
The fight against terrorism is a global concern.
テロとの戦いは世界的な関心事です。
この文では、「fight against terrorism」が「テロに反対する戦い」を意味しており、テロ行為に対抗するための努力や活動を表現しています。「against」はここで、反対の立場や行動を示しています。
We’re playing against the league champions next week.
来週、私たちはリーグのチャンピオンと対戦します。
スポーツの文脈で、「against」は「対戦相手」を意味します。ここでは、リーグのチャンピオンという強力な相手に対して試合を行うことを表しています。
補足:この「against」はどんな言葉とよく組み合わさる?
この使い方の「against」は、特定の名詞や動詞とよく組み合わさります。特に「fight」「oppose」「protest」「argue」「disagree」などの動詞と一緒に使われることが多いです。
- fight against terrorism(テロと戦う)
- oppose something against one’s beliefs(信念に反して何かに反対する)
- protest against injustice(不正に対して抗議する)
- argue against the idea(その考えに反論する)
これらのフレーズでは、何かに対して反対する強い意志や行動が表現されています。
まとめ
「against」は、反対や対立を示す重要な前置詞で、社会的、政治的、スポーツなどさまざまな文脈で使われます。反対の意味を持つ動詞と組み合わせることで、強い意志や立場を表現できるため、非常に有用な表現となります。次回は、別の使い方に進み、さらに「against」の意味を深掘りしていきます。
使い方2:不利な立場に立つ against ~「〜に不利な」「〜に反して」
against は、何かが自分にとって不利な立場に立つ、または何かの影響が悪い方向に働くことを表す際にも使用されます。この使い方は、特に状況や証拠、相手に対して何かが不利であることを強調する際に使われます。
また、**「不利に働く」**という意味合いでよく使われ、法律的な文脈や競争などにおいて、自分や何かが不利な状況にあることを表現します。
例文と解説
The evidence is against him.
証拠は彼に不利です。
この文では、「evidence against him」が「彼に不利な証拠」を意味しており、証拠が彼に対して悪い影響を与えることを示しています。ここでは、against が「不利な状況」を表すために使われています。
Her age is against her.
彼女の年齢は彼女に不利です。
この例では、「Her age is against her」が「彼女の年齢が彼女に不利である」という意味で使われています。年齢が何らかの状況において不利に作用することを表現しています。
補足:この「against」はどんな言葉とよく組み合わさる?
この「不利な立場に立つ」という意味の against は、特定の名詞とよく組み合わせて使われます。例えば、「evidence」「circumstances」「situation」「odds」などとよく結びつきます。
- evidence against someone(誰かに不利な証拠)
- circumstances against you(あなたに不利な状況)
- odds against winning(勝つのに不利な確率)
- situation against them(彼らに不利な状況)
これらのフレーズは、何かが相手に不利に働く、または状況が悪化する様子を示します。
使い方3:防ぐ・予防する against ~「〜から守る」「〜を防ぐ」
against は、危険や悪影響から身を守るために行動する、または予防措置を取る場合にも使われます。この使い方は、物理的または抽象的な防御を意味し、病気や犯罪、災害などに対して予防的な措置を講じる際に用いられます。
例文と解説
They took precautions against fire.
彼らは火事に備えて予防策を講じた。
この文では、「precautions against fire」が「火事に対する予防策」を意味しています。against は、火事という危険から守るための行動や措置を示しています。
Are we insured against theft?
私たちは盗難に対して保険に入っているのですか?
ここでも、「insured against theft」が「盗難に対して保険がかかっている」という意味で、盗難から身を守るための保険に加入することを表しています。
補足:この「against」はどんな言葉とよく組み合わさる?
この使い方での against は、予防策や保護を示す言葉と組み合わせて使われることが多いです。例えば、「protection」「insurance」「vaccination」「precaution」などの名詞とよく結びつきます。
- protection against disease(病気に対する予防)
- insurance against loss(損失に対する保険)
- vaccination against flu(インフルエンザに対する予防接種)
- precaution against danger(危険に対する予防策)
これらのフレーズでは、何かから守る、または防ぐための行動や措置を強調しています。
まとめ
against は、反対・対立に加えて、不利な立場に立つや予防的措置を講じるといった多様な意味を持ちます。それぞれの文脈で意味が微妙に異なるため、使用時に注意深く選ぶことが重要です。次回は、さらに別の用法や比較、背景との関係性を表現する方法について解説します。
使い方4:背景との対比 against ~「〜を背景に」
against は、何かが背景として存在し、それに対比する形で強調される際にも使用されます。この使い方は、特に視覚的または比喩的な文脈でよく使われます。何かが背景にあることで、その対象がより際立ったり、強調されたりすることを示します。
例えば、色や形状の対比、または抽象的な背景における強調がこの用法に該当します。
例文と解説
His red clothes stood out clearly against the snow.
彼の赤い服は雪を背景にしてはっきりと目立った。
この文では、「against the snow」が「雪を背景にして」と訳され、赤い服が雪という背景に対して強調される様子を表しています。against はここで、「背景に対して」として、視覚的な対比を作り出しています。
The love story unfolds against a background of civil war.
その恋愛物語は内戦を背景に展開する。
ここでも、「against a background of civil war」が「内戦を背景にして」という意味で、内戦という悲劇的な背景が恋愛物語のストーリーに影響を与えることを示しています。against は比喩的に、物語の背景として内戦を引き立てています。
補足:この「against」はどんな言葉とよく組み合わさる?
この使い方の against は、視覚的な背景や対比に関連する言葉と結びつきます。例えば、「background」「contrast」「backdrop」などの言葉とよく一緒に使われます。
- contrast against the dark sky(暗い空に対する対比)
- background against the sunset(夕日を背景にした風景)
- backdrop against the mountain range(山脈を背景にした舞台)
これらのフレーズは、何かを強調するために背景や対比がどのように働いているかを示します。
使い方5:比較のために使う against ~「〜と比べて」
against は、何かを他の物事と比較する際にも使われます。特に、費用や利益、交換レートなど、二つの異なる要素を比較する際に有用です。この使い方では、比較するというニュアンスを強調します。
例文と解説
You must weigh the benefits against the cost.
利益をコストと比較してみなければなりません。
この文では、「weigh the benefits against the cost」が「利益をコストと比較する」という意味で、against は比較の対象を明確にしています。利益とコストを天秤にかけるように比較することを示しています。
Check your receipts against the statement.
レシートを明細書と照らし合わせて確認してください。
ここでは、「against the statement」が「明細書と照らし合わせる」という意味で、レシートと明細書を比較して確認するように求めています。against は比較の意味で使われています。
補足:この「against」はどんな言葉とよく組み合わさる?
比較に関連する against は、通常「benefit」「cost」「value」「rate」など、比較する要素と一緒に使われます。
- compare against the standard(基準と比較する)
- check against the list(リストと照らし合わせて確認する)
- rate against the previous year(昨年と比較して評価する)
これらのフレーズでは、何かを基準にして、他のものと比較することを示しています。
使い方6:貸し出しや担保に関して against ~「〜を担保にして」
against は、特にお金や財産を担保にして借りる場合にも使われます。この場合、物理的な意味ではなく、保証や担保としての意味になります。
例文と解説
They had borrowed a lot of money against the value of the house.
彼らは家の価値を担保にして多額の金を借りた。
この文では、「borrowed against the value of the house」が「家の価値を担保にしてお金を借りた」という意味で使われています。against は、家という財産を保証として借金をするという状況を表します。
補足:この「against」はどんな言葉とよく組み合わさる?
担保として使う場合の against は、通常「loan」「mortgage」「property」「collateral」など、金融や借金に関連する言葉と一緒に使われます。
- borrow money against property(財産を担保にお金を借りる)
- take a loan against assets(資産を担保にローンを取る)
- mortgage against the house(家を担保にして抵当を取る)
これらのフレーズでは、財産や資産を担保として使うことで借金をする行為を示しています。
まとめ
against は、背景との対比や比較に加え、貸し出しや担保という金融の意味まで、非常に多彩な用途を持つ前置詞です。それぞれの使い方によって文のニュアンスが大きく変わるため、文脈に合わせた適切な使い方を学ぶことが重要です。次回は、さらに別の用法について掘り下げて解説します。
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。