前置詞「as to / as regards」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

「as to」や「as regards」は、英語で話題や対象を導入する際によく使われる表現です。日本語で言えば「〜について」や「〜に関して」と訳されることが多く、書き言葉にも話し言葉にも登場します。本記事では、それぞれの使い方と違い、そして実際の例文を通して理解を深めていきましょう。
使い方1:as to / as regards の基本的な意味と用法
「as to」および「as regards」は、どちらも「〜について」「〜に関して」という意味で使われます。話題の転換や特定の事柄について述べる際に便利な前置詞句です。
形式ばった印象を与えることもあり、特に「as regards」は書き言葉やフォーマルな文書で多く見られます。一方で「as to」はやや柔らかく、会話でも比較的自然に使われる傾向があります。
これらの表現は文頭や文中で使用され、主に情報を追加したり、特定のトピックに焦点を当てる際に使用されます。
例文と解説
As to tax, that will be deducted from your salary.
税金については、それはあなたの給与から差し引かれます。
→「as to tax」は、「税金に関して」という意味です。主語や動詞を繋ぐのではなく、トピック提示として文頭に置かれています。
I have a few ideas as to how we might do this.
これをどうやってやるかについて、いくつかアイデアがあります。
→この例文では「as to how〜」という形で、「どのように〜するかに関して」という構造になっています。疑問文の語順ではなく、文の一部として自然な形になっている点に注意です。
There is a serious issue as to whether or not we give tutors enough guidance.
チューターに十分な指導をしているかどうかについて、重大な問題があります。
→「as to whether or not〜」という表現で、「〜かどうかに関して」と訳されます。やや堅めの表現ですが、議論や分析を導入する際に便利です。
As regards the budget, we need to cut down on unnecessary expenses.
予算に関して言えば、不必要な支出を削減する必要があります。
→「as regards」は文頭で使うと非常にフォーマルな印象を与えます。「〜については」と訳すと自然です。
As regards your suggestion, I’ll give it some thought.
あなたの提案については、少し考えてみます。
→このように「as regards+名詞」で、「〜に関して」という意味を持たせることができます。
補足:この「as to / as regards」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「as to」および「as regards」は、次のような語句と頻繁に一緒に使われます。セットで覚えておくことで、実践的な英語力が身につきます。
- as to tax(税金について)
- as to how/what/whether(どうやって、何が、〜かどうかについて)
- as to the result(結果について)
- as regards your request(あなたの要望に関して)
- as regards the matter(その件について)
- as regards funding(資金提供について)
特に「how」「what」「whether」などと結びつくことで、話の焦点を明確に示すことができます。また、抽象的な名詞(issue, suggestion, policyなど)と組み合わせることで、議論や報告書などにも適した表現となります。
まとめ
「as to」および「as regards」は、英語で「〜について」「〜に関して」と言いたいときに使える非常に便利な表現です。
「as to」はやや柔らかく、会話でも使える万能表現。一方で「as regards」はよりフォーマルな響きを持ち、ビジネスやアカデミックな文書での使用に適しています。
疑問詞や抽象名詞とセットで使うと、情報を整理しながら伝えることができるため、英作文やプレゼンテーションにも役立ちます。
正しく使い分けて、英語の表現力をワンランクアップさせましょう。
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。