前置詞「because of」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語の世界には、「原因・理由」を示す前置詞が数多く存在します。その中でも、日常会話からビジネス文書、学術的な文章に至るまで幅広く使われるのが 「because of」 です。シンプルながらも誤用が多いこの表現について、今回は徹底的に解説していきます


使い方

「because of」は、名詞または名詞句の前に置くことで「〜のせいで」「〜が原因で」という意味を表す前置詞です。接続詞「because」が文(主語+動詞)を続けるのに対し、「because of」は 名詞や名詞句 を従える点が最大の違いです。たとえば「because he was late(彼が遅れたから)」は接続詞の用法で、「because of his lateness(彼の遅刻のせいで)」が前置詞の用法になります。

「because of」は原因や理由を明示する非常に明確な表現であるため、ビジネス文書やプレゼンテーション、またフォーマルな文章でもよく使われます。文頭でも文中でも使える柔軟な表現で、会話にもライティングにも便利な前置詞です。


例文と解説

  • They are here because of us.
    「彼らは私たちのせいでここにいるのです。」
    ⇒ 「because of us」は「私たちが原因で」という意味。人が理由の場合にも使えます。
  • He walked slowly because of his bad leg.
    「彼は足を悪くしていたので、ゆっくり歩いた。」
    ⇒ 身体的な原因を説明する際にもよく使われる表現です。
  • Because of his wife(’s) being there, I said nothing about it.
    「彼の妻がそこにいたので、私はそのことについて何も言わなかった。」
    ⇒ 「because of」の後ろに動名詞を使う場合、所有格(his wife’s)または名詞(his wife)+being の形で接続します。ややフォーマルな構文です。
  • The event was cancelled because of the heavy rain.
    「大雨のため、そのイベントは中止された。」
    ⇒ 天候や自然現象を理由にするパターンは非常に一般的です。
  • We succeeded because of your support.
    「私たちは、あなたの支援のおかげで成功しました。」
    ⇒ ポジティブな理由にも「because of」は使えます。否定的な理由に限られない点もポイントです。

補足:この「because of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

「because of」は以下のような名詞や名詞句とよくセットで使われます。

  • because of the weather(天気のせいで)
  • because of the delay(遅れのせいで)
  • because of his/her mistake(彼/彼女のミスのせいで)
  • because of illness(病気が理由で)
  • because of traffic(交通渋滞のせいで)
  • because of noise(騒音のために)
  • because of your help(あなたの助けのおかげで)
  • because of lack of time(時間がなかったために)

このように、「because of」は幅広い名詞と柔軟に組み合わせて使えます。特に「the + 名詞」「所有格 + 名詞」のパターンがよく見られます。


まとめ

前置詞「because of」は、「原因・理由」を簡潔に伝える便利な表現です。名詞や名詞句を従えて「〜のために」「〜のせいで」といった意味を持ち、英語のあらゆる場面で活用されています。

接続詞「because」との違いを意識しながら、正確に使い分けることが大切です。例文のように、フォーマルな文脈でも自然に使える「because of」をマスターすれば、あなたの英語表現力は一段と洗練されたものになるでしょう。

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。