前置詞”behind”の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

前置詞「behind」は、日常英会話や文章においてよく使われる表現のひとつです。しかし、その使い方には多くのバリエーションがあり、理解するには少し注意が必要です。このシリーズでは、前置詞「behind」のさまざまな用法を深堀りして、具体的な例を通じて解説します。これを読むことで、「behind」の使い方に関する理解が深まります。
使い方1:物や人の後ろに位置する
前置詞「behind」の最も基本的な使い方は、物や人の後ろに位置することを示す場合です。この意味では、「behind」は物理的な位置を表すことが多く、何かが他のものの後ろにある状況を描写します。たとえば、ある人物が他の人物の後ろに立っている場合や、物がある物体の後ろに位置している場合に使用されます。
例文と解説
- Who’s the girl standing behind Jan?
(ジャニの後ろに立っている女の子は誰ですか?) この例文では、「behind」は物理的な位置を示しており、ジャニの後ろに立っている女の子を指しています。英語の「behind」は「後ろに」「後ろ側に」という意味で使われます。 - Stay close behind me.
(私の後ろにくっついて歩いてください。) こちらも「behind」が使われています。「close behind」は、ある人物や物の後ろに非常に近い位置にいることを意味します。この場合、物理的な距離が強調されています。 - A small street behind the station.
(駅の後ろにある小さな通り) この文でも「behind」は物理的な位置を示すために使用されています。駅の後ろ側にある通りを指しています。 - She glanced behind her.
(彼女は後ろをちらっと見た。) この例文では、「behind her」が「彼女の後ろ」を意味しています。ここでは動作が「後ろを見る」ことに関係しており、視覚的な後ろを示しています。 - Don’t forget to lock the door behind you.
(出かけるときはドアを後ろから閉め忘れないでください。) この文では「behind you」は、「あなたが出て行った後にドアを閉める」という意味になります。「behind」の使い方として、後ろに位置することに加えて、「後に続いて行う動作」を示すこともあります。
補足:この「behind」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「behind」は、以下のような言葉と組み合わせて使われることが多いです:
- behind somebody(~の後ろに)
- behind schedule(予定より遅れて)
- behind the scenes(舞台裏で)
- fall behind(遅れる、後れを取る)
まとめ
前置詞「behind」の基本的な使い方は、物や人の後ろに位置することを示すものであり、非常に広く使われます。具体的な場面において、物理的な位置を示すだけでなく、動作や時間の順序、さらには心理的な距離感まで表現することができます。
使い方2:進捗が遅れている
「behind」は、進行状況や進捗が遅れている場合にも使用されます。この用法では、他のものや人と比較して、何かが後れを取っていることを示します。主に時間やスケジュールに関連して使われることが多く、進捗が期待より遅れていることを強調する表現です。
例文と解説
- He’s behind the rest of the class in reading.
(彼は読書においてクラスの他の生徒たちより遅れています。)
この文では、読書の進捗が他の生徒たちに比べて遅れていることを示しています。ここでの「behind」は、進行具合の遅れを指し、他の人と比較して遅れているという状況です。 - We’re behind schedule.
(私たちはスケジュールに遅れています。)
「behind schedule」は、予定や計画に対して遅れが生じていることを意味します。プロジェクトやタスクの進行に遅れがある場合に使います。 - The construction is behind.
(建設が遅れている。)
この文も進捗が遅れていることを示す「behind」を使った例です。建設の進行が計画通りに進んでいないことを意味します。
補足:この「behind」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「behind」は進捗や予定に関する文脈で以下のような表現とよく組み合わさります:
- behind schedule(予定より遅れて)
- fall behind(遅れを取る)
- behind time(時間に遅れて)
- fall behind in(~で遅れる)
まとめ
「behind」は進捗が遅れている場合に使われることも多く、特にスケジュールや時間に関連して進行具合を示す際に便利な表現です。進捗が他と比べて遅れている状況を指摘する際に使用され、計画の遅れや問題点を強調する場面で役立ちます。
使い方3:支持や承認を示す
「behind」は、誰かや何かを支持したり、承認したりする意味でも使われます。この用法では、物理的な位置関係ではなく、感情的または精神的なサポートや賛同を示します。誰かが決断や行動を選んだ際に、その背後でサポートしているというニュアンスを含んでいます。
例文と解説
- She knew that, whatever she decided, her family was right behind her.
(彼女は、どんな決断をしても、家族が自分の背後で支えてくれていることを知っていました。)
この文では、「behind her」が物理的な位置を示しているのではなく、家族が彼女を精神的にサポートしていることを示しています。ここでの「behind」は、感情的または精神的な支持を意味します。 - The president has the support of the public behind him.
(大統領は国民の支持を得ています。)
この文でも「behind him」が支持を示しており、公共のサポートが大統領の背後にあることを意味します。 - I’m behind you all the way.
(私はあなたを最後まで支援します。)
「behind you all the way」という表現は、完全にサポートすることを意味します。「最後まで」というフレーズが加わることで、全ての過程で支えるという強い意志が示されています。
補足:この「behind」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「behind」は、サポートや賛同を示す表現で以下のような言葉と組み合わさります:
- behind somebody(~を支援する、~をサポートする)
- right behind somebody(~を完全にサポートする)
- behind the decision(その決定を支持する)
- be behind somebody all the way(最後まで支援する)
まとめ
「behind」は物理的な位置だけでなく、精神的・感情的なサポートや支持を示す際にも使われます。誰かを応援したり、その決断を承認したりする際に「behind」が重要な役割を果たし、サポートするという意味で非常にポジティブに使われます。
使い方4:何かの原因や発端を示す
「behind」は、何かが始まったり発展したりする背後にある原因や動機を示す場合にも使用されます。この用法では、ある出来事や状況の背後にある理由や動機を指摘することができます。
例文と解説
- What’s behind that happy smile?
(その幸せそうな笑顔の裏には何があるのですか?)
この文では、「behind」が原因や動機を尋ねる形で使われています。笑顔の背後にある感情や理由を探る質問です。 - He was the man behind the plan to build a new hospital.
(彼は新しい病院を建てる計画の発案者だった。)
ここでの「behind」は、計画の発案者を指しています。この表現では、ある行動や計画を引き起こした人物や背景を強調しています。 - What’s behind the decision to cancel the event?
(そのイベントのキャンセル決定の背後には何があるのですか?)
「behind the decision」という表現では、何かの決定が行われた理由や動機を探る質問となります。
補足:この「behind」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「behind」は、原因や発端を示す場合に以下のような言葉とよく組み合わさります:
- behind the plan(計画の背後に)
- behind the decision(決定の背後に)
- behind the idea(アイデアの背後に)
- behind the movement(運動の背後に)
まとめ
「behind」は、何かの背後にある原因や動機を示す際にも使用されます。この使い方では、出来事や決定、計画の起点となったものを指し、その背景にある理由や発端を強調します。
使い方5:過去の出来事や経験を示す
「behind」は、過去の出来事や経験を示す際にも使用されます。この用法では、何かが「背後にある」と表現することで、過去の出来事が現在から切り離され、乗り越えられたことを示すニュアンスが含まれます。この使い方は、過去の問題や経験を今はもう忘れて前進することを意味します。
例文と解説
- The accident is behind you now, so try to forget it.
(その事故はもうあなたの後ろにありますから、忘れようとしなさい。)
ここでは、「behind you」は、事故が過去の出来事であり、もうそれに執着せずに前に進むべきだということを意味しています。過去の出来事を超えて前向きな気持ちで進むように促す表現です。 - She has ten years’ useful experience behind her.
(彼女には10年の有用な経験がある。)
この文では、「behind her」が過去の経験を示しており、彼女が今のポジションに至るまでの経験を指しています。過去の経験が今に影響を与えていることを示していますが、それは過去に存在していたこととして扱われます。 - With all the hardships behind him, he now enjoys a peaceful life.
(すべての苦難を乗り越えた今、彼は平穏な生活を楽しんでいます。)
ここでも「behind him」が過去の困難を示しており、その後に続く平和な生活が強調されています。過去の困難が現在に影響しないことを強調しています。
補足:この「behind」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「behind」は過去の出来事や経験を示す表現で以下のような言葉と組み合わさることが多いです:
- behind you(~を過去のこととして)
- leave behind(~を後にする、~を過去に置いておく)
- put behind(~を後ろに置く、忘れる)
- behind in time(時間的に過去のもの)
まとめ
「behind」は過去の出来事や経験を示す場合にも使われます。この場合、過去の出来事が現在から切り離されて、今後の生活や進展に影響を与えないことを強調します。過去を乗り越えて前に進むというポジティブなニュアンスが含まれる使い方です。
全体まとめ
前置詞「behind」は、その使い方によって非常に多様な意味を持ちます。物理的な位置を示すだけでなく、進捗の遅れや、感情的・精神的なサポート、さらには過去の経験や出来事にも関連して使われます。これらの使い方を理解することで、日常会話や文章で「behind」を効果的に活用することができるようになります。
「behind」の使い方をしっかりとマスターすることが、英語の表現力を豊かにする鍵となるでしょう。それぞれの用法に合った例文を覚えて、実際の会話や文章に活かしていきましょう。
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。