前置詞circaの奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語の表現において「circa(サーカ)」はあまり馴染みがないかもしれませんが、歴史や学術的な文脈で非常に重要な役割を果たします。「約〜年頃」といった意味を持ち、古い文献や歴史的な出来事を語る際には頻出の語句です。本記事では、この「circa」の正しい使い方や使用例をわかりやすく解説します。


使い方1:年代や年号の「おおよその時期」を示す

circa」はラテン語に由来する語で、意味は「約」「およそ」「〜頃」です。特に歴史的な年号や誕生年、出来事の起こった時期について、正確な日付が不明なときに用いられます。英語ではフォーマルかつ文語的な印象が強く、学術的な文章や歴史書、百科事典などで頻繁に使われます。

通常、「circa」は数字の前(特に西暦や紀元前)に置かれ、「circa 1500」や「circa 300 BC」のように使われます。日常会話にはあまり登場しないものの、歴史や文化に関する資料を読む上では欠かせない語句です。


例文と解説

The manuscript was written circa 1450.
その写本は1450年頃に書かれた。

→ この文では、「1450年ごろ」という不確かな年を表現するために「circa」が使われています。正確な年は不明だが、おおよそこの年代であることを伝えるのに適した表現です。

He was born circa 150 BC.
彼は紀元前150年頃に生まれた。

→ 特に「BC(Before Christ:紀元前)」との組み合わせはよく見られます。「circa 150 BC」で「紀元前150年ごろに」という意味を伝えています。

The building dates from circa 1800.
その建物は1800年ごろのものである。

→ 建物の建築年が正確に分からない場合でも、「circa」でおおよその年代を提示することで情報の信頼性を損なわずに伝えることができます。

Circa 1900, the population began to grow rapidly.
1900年ごろ、人口は急激に増加し始めた。

→ 「circa」は文頭に置くことも可能で、フォーマルな文章で歴史的経緯を説明する際によく見られます。


補足:この「circa」はどんな言葉とよく組み合わさる?

「circa」は、特定の年代や出来事、統計情報などと組み合わさることで、おおよその時期を伝える便利なツールとなります。特に以下のような言葉と相性がよく、歴史や文化に関する文脈で多く使われます。

  • circa 1500(1500年ごろ)
  • circa 300 BC(紀元前300年ごろ)
  • circa AD 75(西暦75年ごろ)
  • circa 18th century(18世紀ごろ)
  • circa 1940s(1940年代ごろ)

また、文脈に応じて次のような表現ともよく使われます:

  • born circa 1900(1900年ごろに生まれた)
  • built circa 1750(1750年ごろに建てられた)
  • dated circa 1600(1600年ごろの日付がある)

このように「circa」は、年代を示す言葉とセットで使うことで、あいまいな時期を明確に伝える役割を果たします。


まとめ

circa」は、主に年代や出来事のおおよその時期を示すために用いられるフォーマルな前置詞です。特に歴史書や学術論文など、正確な年が不明な場合でも意味を明確に伝えたいときに活躍します。

  • 意味:およそ、約、〜頃
  • 用法:主に年号の前に置く(circa 1500など)
  • 使用場面:歴史文、論文、百科事典、博物館資料など

この表現を知っておけば、英文資料を読む際に時代背景の理解が格段にスムーズになります。とくに英語学習者が歴史や文化を扱う場面で知っておきたい、重要な語句の一つです。今後の読解や英作文に、ぜひ役立ててください。

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。