前置詞close to / close onの奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語には「ほとんど〜」「〜に近い」というニュアンスを持つ表現がいくつかありますが、その中でも「close to / close on」は非常に便利な表現です。日常会話からビジネス文書、報道記事まで幅広く使われています。本記事では、この表現が持つ意味や使い方を例文付きで丁寧に解説していきます。


使い方1:「ほとんど〜」「〜に近い」と数量・時刻・年齢を表す

close to」および「close on」は、どちらも「almost(ほとんど)」「nearly(おおよそ)」と同義で、数量・時間・年齢などに関して「〜に近い」「〜に迫る」ことを表します。この用法はカジュアルな場面からフォーマルな文書まで幅広く見られ、特に統計的な情報や時間、金額を述べる際に重宝されます。

文法的には「close to」がより口語的で広く使われ、「close on」はややフォーマルな印象や、英国英語での使用がやや目立ちます。ただし、意味の違いはほとんどありません。


例文と解説

She is close on 60.
彼女は60歳に近い。

→ 「close on」はここで年齢を表すのに使われており、「almost 60(ほぼ60歳)」と同様の意味を持ちます。直訳すると「60に近い」となり、彼女が60歳にかなり近い年齢であることがわかります。

It is close on midnight.
もうすぐ真夜中だ。

→ この文では「時間」を表現しており、「もうすぐ12時」「ほぼ真夜中」といった感覚を伝えています。「It is almost midnight.」とほぼ同じです。

They made a profit close to £200 million.
彼らは約2億ポンドの利益を上げた。

→ ここでは「close to」が金額と一緒に使われています。「£200 million」に近い利益を出したことを表し、ビジネスやニュースなどでよく見られる言い回しです。

The population is close to 10,000.
人口は約1万人に達している。

→ 「close to」は、統計的な数量を表す場面でも便利です。「ほぼ1万人」と伝えたいときに自然な表現です。

We’ve been waiting close on two hours.
私たちはほぼ2時間待っている。

→ この例では「close on」が時間とともに使われ、「nearly two hours」と同じ意味を伝えています。やや強調的なニュアンスを含む場合もあります。


補足:この「close to / close on」はどんな言葉とよく組み合わさる?

「close to」および「close on」は、「数量」「時間」「年齢」など、数値的・客観的な対象と非常に相性が良い表現です。以下のような語句とセットで使われることが多いです。

  • close to 100 / 1,000 / 1 million(100/1,000/100万に近い)
  • close to midnight / noon / dawn(真夜中/正午/夜明けに近い)
  • close to 30 / 50 / 70 years old(30/50/70歳に近い)
  • close to £500 / $10,000(約500ポンド/1万ドル)
  • close on ten minutes / two hours(約10分/2時間)

また、「close to」は「be動詞」とともに使われることが多く、状態を表す文に適しています。


まとめ

close to / close on」は、何かが特定の数値や時刻に「ほぼ達している状態」を表現する便利な前置詞表現です。日常会話からビジネス英語まで幅広く使用され、数値的なニュアンスをやわらかく、しかし具体的に伝える力を持っています。

  • 意味:「〜に近い」「ほとんど〜」「おおよそ〜」
  • 対象:数、時間、年齢、金額など
  • よく使う形:「close to 数値」または「close on 数値」
  • 類義語:「almost」「nearly」とほぼ同義

この表現を使いこなすことで、英語表現の幅が広がり、より自然で洗練された言い回しができるようになります。今後の英語学習や英作文にぜひ活かしてみてください!

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。