前置詞「in lieu of」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語表現の中には、あまり日常会話では頻繁に見かけないものの、ビジネスやフォーマルな文書、契約書などでは頻繁に登場するものがあります。その一つが今回取り上げる「in lieu of」です。この表現は、ある物事の代わりに別のものを選ぶ際に使われ、使い方を誤ると誤解を生むこともあります。この記事では、「in lieu of」の意味・使い方・実用例を詳しく解説していきます。
使い方1:「〜の代わりに」という意味で使う
「in lieu of」は、「〜の代わりに」「〜ではなく」といった意味で使われるフォーマルな表現です。この表現は、日常会話よりもビジネスや法律文書などでよく見られます。「instead of(〜の代わりに)」と意味は同じですが、「in lieu of」の方が堅めの印象を持ちます。給料の代わりに商品券を支払ったり、有給の代わりに代休を与えたりといったシーンでよく使われます。
この表現は、交換や代替を示す際に非常に便利です。英語圏のビジネスシーンや公式な通知、契約文書では定番とも言える重要な表現なので、意味や使い方をしっかり覚えておきましょう。
例文と解説
They took cash in lieu of the prize they had won.
彼らは、当選した賞品の代わりに現金を受け取った。
この文では「賞品の代わりに現金を選んだ」ことを表しています。賞品ではなく別のもの(現金)を受け取る、という選択の文脈です。
We work on Saturdays and have a day off in lieu during the week.
私たちは土曜日に働く代わりに、平日に代休を取る。
ここでは、「土曜日勤務の代わりに、別の日に休みを取る」という意味になります。ビジネス文脈でよく使われる表現です。
He received additional holiday in lieu of overtime pay.
彼は残業手当の代わりに追加の休暇を受け取った。
「残業代の代わりに休暇を与える」という選択を表す文です。このように、何かを与える代替手段として「in lieu of」が使われます。
補足:この「in lieu of」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「in lieu of」は、以下のような名詞とよく組み合わさって使われます:
- cash in lieu of [賞品/報酬](賞品の代わりに現金)
- time off in lieu of [残業/勤務](勤務の代わりの休暇)
- holiday in lieu of [payment/salary](給与の代わりの休暇)
- in lieu of notice(解雇通知の代わり)
- gift in lieu of flowers(花の代わりの贈り物)
これらは特にビジネスやフォーマルな文脈で登場することが多く、ニュース記事や通知文、雇用契約書などでも頻繁に目にします。
まとめ
「in lieu of」は「〜の代わりに」という意味を持つ、ややフォーマルで重要な英語表現です。特にビジネスや契約の文脈でよく使われるため、適切な場面で使えるようにしておきたい表現の一つです。「instead of」と似た意味を持ちますが、より丁寧で文語的な印象があるため、公式な場面での使用に最適です。例文を通してしっかり用法を身につけ、表現の幅を広げていきましょう。
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。