前置詞not countingの奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語の中には、前置詞のように振る舞いながらも文法的にはやや異なる、いわゆる前置詞的表現がいくつかあります。その一つが「not counting」です。この表現は何かを「含めずに」「数えずに」という意味を持ち、口語からフォーマルな文脈まで幅広く使われます。今回はこの「not counting」の使い方とその特徴を、例文とともに詳しく見ていきましょう。
使い方:除外を示す「〜を除いて」「〜を含めずに」という意味
「not counting」は、ある物事を除外する意図を持って使われる表現です。「〜を数に入れずに」「〜を含めなければ」という意味合いがあり、数量や金額、人数、条件などに対して使われることが多くなっています。
文法的にはイディオム(慣用句)であり、厳密には前置詞ではありませんが、「not counting + 名詞」で前置詞的に働く点が特徴です。カジュアルな会話からビジネス文書まで応用可能で、条件付きの数値や評価を明確にするときに非常に役立つ表現です。
「not counting」は、**「〜を含めなければ、〜を考慮に入れなければ」**というニュアンスを持つため、統計や説明の一部を除外する際に頻繁に登場します。
例文と解説
He had the choice of four ways, not counting the one by which he had come.
彼には4つの選択肢があった(ただし、彼が来た道を除いて)。
→ この文では、「not counting the one by which he had come」で、「来た道は除外して」という意味になります。物理的な選択肢のカウントにおける除外の典型例です。
Certainly I could understand anyone’s wanting to get away from Mrs Marline, not counting the rest of them.
もちろん、マリリン夫人から逃れたいと思う気持ちは理解できたし、他の人たちのことはさておき。
→ 「not counting the rest of them」は、「他の人たちは除いて」と訳せます。この文では人物に対して除外を示しており、感情的な文脈で使われています。
And her debts amount to $10 million, not counting the $11 million she lent herself.
そして、彼女の借金は1,000万ドルにのぼる(彼女が自分に貸した1,100万ドルを除いて)。
→ 金額の算出で一部を除く形で使われており、ビジネスや会計文書などでも応用できるパターンです。
There were maybe seven courses, not counting elaborate canapés.
豪華なカナッペを除けば、コース料理は7皿ほどあった。
→ 食事の数や項目を説明する際に「not counting」はよく使われます。この文のように、食事やメニューの説明にも適しています。
An average operating profit of 15% to 16% of sales, not counting administrative expenses.
販売額のうち、平均15〜16%が営業利益(管理費を除く)。
→ 「not counting administrative expenses」は、「管理費は除く」という意味で、会計・財務系の文脈で頻出の表現です。
補足:この「not counting」はどんな言葉とよく組み合わさる?
「not counting」は、主に数量・金額・人数・物事の項目を除外するために使われます。以下のような語句と一緒によく使われる傾向があります:
- not counting taxes(税金を除いて)
- not counting weekends(週末を除いて)
- not counting tips(チップを除いて)
- not counting him/her/them(彼/彼女/彼らを除いて)
- not counting travel expenses(交通費を除いて)
- not counting mistakes(間違いを除けば)
これらの組み合わせを覚えておくことで、英会話やビジネス英語での応用力がぐっと高まります。特に具体的な数字や範囲を示すときの精密な表現として重宝されるのが「not counting」です。
まとめ
「not counting」は、文法的にはイディオム(慣用句)ですが、前置詞のように振る舞う便利な表現です。何かを「数えずに」「含めずに」と伝える際に、非常に自然でスマートに使えるため、英語中級以上の学習者にとっては必携の表現です。
- 意味:〜を含めずに、〜を除いて
- 形式:not counting + 名詞
- 主な用途:数量・金額・人・条件などの除外
- 使用シーン:カジュアルな会話、報告書、会計説明、統計など
この表現をマスターすることで、英語の精密な説明力や論理的な構成力が一段と向上します。次に数量や条件を扱う文を書くときには、ぜひ「not counting」を使ってみてください!
この記事を書いた人

- イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。