前置詞「of」の奥深き世界を徹底解説!前置詞の世界を分析しようシリーズ

英語学習者が頻繁に目にする前置詞の一つ「of」。しかし、その用法は一見シンプルに見えて、実は多彩で奥深い意味を持っています。本記事では、「of」の代表的な使い方を一つひとつ丁寧に解説し、例文とその和訳を交えて、理解を深めていきます。


目次
  1. 使い方1:部分・所属・全体と一部の関係を表す「of」
  2. 使い方2:性質・特徴・説明を表す「of」
  3. 使い方3:出所・由来を表す「of」
  4. 使い方4:素材や構成要素を表す「of」
  5. 使い方5:所有や関係を表す「of」
  6. 使い方6:数量・一部を表す「of」
  7. 使い方7:原因や理由を表す「of」
  8. 使い方8:内容や性質を表す「of」
  9. 使い方9:所属・関係を表す「of」
  10. 使い方10:材料・構成要素を表す「of」
  11. 使い方11:時間・距離・数量を表す「of」
  12. 使い方12:感情・評価・特徴を示す「of」
  13. 使い方13:所有・所属関係を示す「of」
  14. 使い方14:材料・構成要素を示す「of」
  15. 使い方15:原因・理由・動機を示す「of」
  16. 使い方16:特定の特徴や性質を持つ人・物を表す「of」
  17. 使い方17:出典・帰属・関係を示す「of」
  18. 使い方18:特定の単語と結びついて慣用的に使われる「of」

使い方1:部分・所属・全体と一部の関係を表す「of」

「of」の最も基本的な使い方は、「全体の中の一部」や「所属関係」を示すものです。
これは英語の中でも非常に多く使われる表現で、日本語の「〜の」にあたることが多く、意味の幅が広いため文脈によって異なるニュアンスになります。

たとえば、「a piece of cake(ケーキの一切れ)」という表現では、「ケーキ」という全体の中から「一切れ」という部分を取り出しています。このように、「of」は名詞と名詞をつなぎ、所有・部分・関係性を表す非常に重要な役割を持っています。


例文と解説

a piece of cake
ケーキの一切れ

  • 「piece(部分)」と「cake(全体)」の関係。
  • 「of」は「何の一部か」を示している。

a member of the team
チームの一員

  • 「team(チーム)」という集合の中にいる「member(メンバー)」という一人。
  • 所属関係を示す典型的な用法。

the top of the mountain
山の頂上

  • 「mountain(山)」という全体の中の「top(頂上)」。
  • 「of」によって位置関係や部分関係が明確になる。

a corner of the room
部屋の隅

  • 「room(部屋)」の一部である「corner(隅)」。
  • これも部分を表す「of」の基本用法。

a leg of the chair
椅子の脚

  • 椅子の構成要素(脚)としての「of」。
  • 所属・構成要素を示す用法。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この使い方の「of」は、特に量や部分を表す語とよく組み合わされます:

  • a piece of 〜(〜の一部)
  • a part of 〜(〜の一部分)
  • a member of 〜(〜の一員)
  • the top of 〜(〜の頂点)
  • the end of 〜(〜の終わり)
  • the bottom of 〜(〜の底)

このように、「of」は一つのものが他の何かに属している、またはその一部であることを示すときに欠かせない存在です。


使い方1 まとめ

「of」は、「全体とその一部」「所属関係」を明示するために英語で最も頻繁に使われる前置詞の一つです。日常英会話からビジネス英語、アカデミックな文書まで広く用いられるため、この基本的な用法をしっかりと理解しておくことが、英語力アップの第一歩です。

次のセクションでは、「of」の使い方2へと進みます。「性質・特徴・説明」を表す用法について深掘りしていきましょう。

使い方2:性質・特徴・説明を表す「of」

この用法では、「of」は名詞に**「性質・特徴・属性・性格」**を加える役割を果たします。
日本語に訳すと「〜のような」「〜という性質をもつ」「〜という特徴の」となり、
人物や物の性質・内面・外見を描写する際に非常に便利な表現です。

この「of」の用法は、特に**抽象名詞(courage, intelligence, kindnessなど)**や、
数量表現(a man of many talents)とともによく使われます。
英語では、「どんな人なのか」「どんな特徴なのか」を的確に表現するために欠かせない表現方法です。


例文と解説

a man of great talent
非常に才能ある男性

  • 「of」は「man」と「great talent」を結び、「どんな男性か」を説明。
  • この構文で、「of + 抽象名詞」は形容詞的に機能する。

a woman of courage
勇気ある女性

  • 「courage(勇気)」という性質を持つ「woman」。
  • 日本語の「〜を持つ女性」「〜のような女性」に近い意味。

a person of integrity
誠実な人

  • 「integrity(誠実さ)」という内面的な性質を表す。
  • 単に「an honest person」とするよりも、少しフォーマルな響きになる。

a man of few words
寡黙な男(言葉が少ない男)

  • 「few words(言葉が少ない)」という特徴を持つ「man」。
  • 日本語でも定型的に訳されるほど、定番の表現。

a city of beauty and history
美しさと歴史のある都市

  • 「beauty and history」が「city」の性質や魅力を説明している。
  • 観光やパンフレットでよく見られる表現。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法の「of」は、特に以下のような抽象名詞・性質を表す語句と相性が良いです:

  • a man/woman of courage(勇気ある人)
  • a person of vision(先見の明を持つ人)
  • a leader of integrity(誠実なリーダー)
  • a story of hope(希望の物語)
  • a place of interest(見どころのある場所)
  • a day of celebration(祝賀の日)

これらは、物事の本質・意味合いをより深く伝える表現として英語では非常に多用されます。


使い方2 まとめ

「of」を使って性質や特徴を表すこの用法は、表現に深みとニュアンスを与える上級表現です。
形容詞だけでは伝えきれない「雰囲気」や「人物像」を描写できるため、ビジネス英語やスピーチ、ライティングで特に効果を発揮します。

次回は、「出所・由来」を表す「of」の用法に進んでいきましょう。
例:「a painting of Picasso」「a girl of the village」などを通して、さらに「of」の多様性に迫ります。

使い方3:出所・由来を表す「of」

この用法では、「of」は人・物・情報などの出所や起源、由来を示す役割を担います。
日本語では「〜の出身の」「〜による」「〜からの」と訳されることが多く、
誰が作ったのか、どこに属しているのか、何に由来するのかを明らかにする時に使います。

英語ではこの用法の「of」によって、作品や人物の所属、情報の発信源などが自然に説明されます。
特に「a painting of Picasso」や「a man of London」などの表現は、誰が関わっているか、どこから来たのかを伝える上で重要です。


例文と解説

a painting of Picasso
ピカソの絵(ピカソによる作品)

  • ここでの「of」は、「ピカソが描いた」という由来・出所を示す。
  • 所有や性質ではなく、「誰が作ったのか」を表す用法。

a man of the village
その村の男

  • 「村出身の男」または「村に属する男」という意味。
  • 地域的な出所・所属を表す。

a story of ancient times
古代の物語

  • 「古代からの話」「古代を舞台にした話」という意味。
  • 時代的な出所・背景の提示。

a dish of Italian origin
イタリア由来の料理

  • 「of」は「起源・由来」を明示。
  • 文語的でフォーマルな印象を与える。

a tradition of Japan
日本の伝統

  • 文化的背景や国の由来を表す。
  • 日本に根ざした風習であることを示す。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法の「of」は、人・作品・文化・情報の出どころを表す語句とともに使われます:

  • a painting of 〜(〜による絵)
  • a man/woman of 〜(〜出身の人)
  • a tale/story of 〜(〜に由来する話)
  • a product of 〜(〜産の製品)
  • a tradition of 〜(〜の伝統)

特に英語では、作者・出身地・起源などを明確にする表現として不可欠な使い方です。


使い方3 まとめ

この用法の「of」は、誰が作ったのか、どこから来たのかを伝えるときに不可欠な前置詞です。
作品の説明や人の紹介、文化的な由来を述べる時に非常に重宝します。英語の説明力を高めるためにも、ぜひこの用法を習得しておきましょう。

次のセクションでは、「of」の使い方4 ― 素材や構成要素を表す用法 に移ります。
例:「a ring of gold(黄金の指輪)」「a house of bricks(レンガ造りの家)」などを通して、具体的なモノの構成をどう伝えるのかを学びましょう。

使い方4:素材や構成要素を表す「of」

この用法では、「of」はある物が何でできているか、何から成り立っているかを示します。
日本語では「〜でできた」「〜製の」「〜から成る」というように訳されます。

英語で物や構成を説明する際、「of」は非常に便利なツールです。
「a ring of gold(金の指輪)」や「a wall of stone(石の壁)」のように、
目に見える物質的な構成要素を指すことが多いですが、抽象的なもの(a team of experts)にも応用できます。

この用法を理解することで、より具体的で正確な描写や説明が可能になります。


例文と解説

a ring of gold
金の指輪

  • 「gold(金)」という素材でできていることを表す。
  • 「golden ring」との違いは、「of gold」は実際に金でできているという意味合いが強い。

a wall of stone
石の壁

  • 壁の素材が「stone(石)」であることを明確に伝える。

a dress of silk
シルクのドレス

  • 「silk(絹)」が使われている素材であることを示す。
  • 「silken dress」と比べて、「of silk」は素材そのものへの言及に焦点を当てている。

a house of bricks
レンガ造りの家

  • 家が「bricks(レンガ)」でできている構造であることを表現。
  • 建築や不動産の説明でよく使われる構文。

a team of experts
専門家たちで構成されたチーム

  • ここでは「team(チーム)」という集合体の構成要素が「experts(専門家たち)」であることを示す。
  • 抽象的な集合名詞にも使える用法。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法の「of」は、物質・素材・構成要素を示す語句と特に相性が良いです:

  • a necklace of pearls(真珠のネックレス)
  • a statue of marble(大理石の像)
  • a bridge of steel(鉄の橋)
  • a crowd of people(人々の群れ)
  • a collection of essays(エッセイのコレクション)

「何でできているか」「何から構成されているか」を述べるとき、**「of + 名詞」**の構文は非常に自然で使いやすい表現になります。


使い方4 まとめ

素材や構成要素を表す「of」は、物質的な特徴や集合の説明に非常に便利な構文です。
特に具体的な名詞(石、金、鉄など)と組み合わせることで、簡潔かつ明確な描写が可能になります。
この用法を押さえることで、物や人の構成を正確に伝える英語力が身につきます。

次は、「所有や関係」を表す「of」の使い方5に進みましょう。
例:「the leg of the table」「the father of the bride」など、誰のものか、どのような関係かを示す表現を詳しく解説していきます。

使い方5:所有や関係を表す「of」

この用法では、「of」はある物や人が他の物や人に属していること、または何らかの関係性があることを示します。
日本語では「〜の」「〜に属する」「〜に関する」などと訳されます。

「所有」と言っても、単に持ち物を表すだけでなく、「一部と全体」「家族関係」「組織や制度とのつながり」など、
広範囲な“つながり”や“関係性”を示す表現に用いられます。

たとえば「the leg of the chair(椅子の脚)」や「the father of the bride(花嫁の父)」など、
“誰の何か”という関係を明確にするときに大変便利な構文です。


例文と解説

the leg of the chair
椅子の脚

  • 椅子に属している部品としての「脚」を表す。
  • 「of」によって全体(chair)と部分(leg)の関係が示される。

the father of the bride
花嫁の父

  • 「父」と「花嫁」の間の家族関係を明示。
  • 結婚式の紹介などで定番の表現。

the pages of the book
その本のページ

  • 本を構成する「ページ」であることを示す。
  • 部分と全体の関係性に注目。

the end of the road
道路の端(終わり)

  • 道路の一部である「端」を指し、空間的な関係を表す。

the title of the movie
その映画のタイトル

  • 映画に関係する「タイトル」を指し、情報の所属を示す。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法の「of」は、所有や関係性のある名詞のペアと非常によく使われます:

  • the color of the sky(空の色)
  • the sound of the ocean(海の音)
  • the roof of the house(家の屋根)
  • the name of the company(会社の名前)
  • the mother of the child(その子の母親)

また、人間関係、物理的構成、所属先、制度的関係など、幅広い文脈で使えるのもこの用法の強みです。


使い方5 まとめ

所有や関係を表す「of」は、英語の説明力を支える最も基本的かつ重要な構文のひとつです。
「〜の」として日本語でも自然に使える感覚ですが、英語ではより正確な語順や構造が求められるため、
「the + 名詞 + of + 名詞」の形に慣れておくと便利です。

次回は、「of」の使い方6 ― 数量・一部を表す用法(例:a piece of cake) に進みます。
「部分と全体の関係」「集団の一部」「単位の表現」などを深掘りしていきます。

使い方6:数量・一部を表す「of」

この用法では、「of」は全体の中の一部数量・分量を表すために使われます。
日本語では「〜の一部」「〜の量」「〜の中の〜」という訳になりやすいです。

英語では、「a piece of cake(ケーキの一切れ)」のように、**「数量・単位」+ of + 名詞(全体)**の形が非常に一般的です。
この構文は、食品、時間、人数、グループ、金額、資料など、あらゆる場面で頻出します。

また、「most of the people(人々の大半)」のように、「of」は特定の集団や物の一部であることを示すのにも使われます。


例文と解説

a piece of cake
ケーキの一切れ

  • 「piece」は単位、「cake」が全体。
  • 「ケーキ全体のうちの一部(1ピース)」という意味合い。

a glass of water
一杯の水

  • コップ(glass)という容器単位を使って、水の量を表している。

a bottle of wine
ワイン一本

  • 容器の単位(bottle)と中身(wine)という典型的な「of」の使い方。

a group of students
学生たちのグループ

  • 学生全体の中から形成された一つの「グループ」であることを表す。

some of the books were damaged
本の一部が破損していた

  • 本全体(the books)の中の「一部(some)」が対象になっている。

half of the cake is gone
ケーキの半分がなくなった

  • 「half」という割合語と一緒に使われることも多い。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

数量や一部を表す「of」は、以下のような語句と特に頻繁に一緒に使われます:

  • a slice of bread(パンの一切れ)
  • a cup of coffee(コーヒー一杯)
  • a bunch of grapes(ブドウ一房)
  • most of the time(大半の時間)
  • none of the answers(どの答えも~でない)
  • a part of the plan(計画の一部)

このように、「of」の前にくる単語は「量・部分・割合・単位」を表し、
「of」の後ろにくる名詞がその全体像になります。


使い方6 まとめ

数量や一部を表す「of」は、日常会話からビジネス、学術的な表現まで幅広く使える万能構文です。
特に「容器+中身」「割合+全体」の形を押さえておくことで、自然な英語表現がぐんと増えます。
また、「most of」「some of」「a lot of」などの頻出フレーズも、この構文の一部と理解すると整理がしやすくなります。

次回は、「of」の使い方7 ― 原因や理由を示す『of』 について解説します。
例:「died of cancer」「a victim of war」など、何によって引き起こされたかを示す重要な表現を取り上げます。

使い方7:原因や理由を表す「of」

この用法では、「of」はある出来事や状態が起きた原因・理由を示すために使われます。
日本語にすると「〜が原因で」「〜によって」「〜のために」などと訳されます。

英語では、「died of cancer(がんで亡くなった)」や「a victim of war(戦争の犠牲者)」のように、
ある結果や影響を受けた事象や人が、その原因と結びつく形で使われます。

多くの場合、「死」「犠牲」「苦しみ」「損失」「症状」「感情」などの言葉と共に使われ、
人や物事が何かの影響を受けた対象であることを表します。


例文と解説

He died of a heart attack.
彼は心臓発作で亡くなった。

  • 「die」は結果、「of a heart attack」はその原因を表します。
  • 「of」は“原因による”という意味で使われています。

She is a victim of domestic violence.
彼女は家庭内暴力の犠牲者だ。

  • 「victim(犠牲者)」に対して「of」が原因(domestic violence)を示しています。

He suffered from a lack of sleep.
彼は睡眠不足に苦しんでいた。

  • この場合、「lack of sleep」で「睡眠不足」という原因が強調されています。

There was a shortage of food.
食料が不足していた。

  • 「shortage(不足)」の原因として「of food(食料)」が示されています。

She died of old age.
彼女は老衰で亡くなった。

  • 年齢が原因で自然死した場合にもこの表現が使われます。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法の「of」は、次のような「影響や結果を受ける語」とよく組み合わされます:

  • die of ~(〜で死ぬ):die of cancer / die of starvation
  • a victim of ~(〜の犠牲者):a victim of war / a victim of discrimination
  • a cause of ~(〜の原因):a cause of concern / a cause of death
  • a result of ~(〜の結果):a result of negligence / a result of stress
  • a consequence of ~(〜の結果):a consequence of war / a consequence of pollution

感情や出来事の原因を説明する場合にも便利な構文です。


使い方7 まとめ

原因や理由を表す「of」は、ある状態や結果の背景にある要因を明示するのに不可欠な表現です。
特に、「die of」「victim of」などの固定表現は頻出なので、暗記してしまうのもおすすめです。

この構文を使いこなすことで、文章に深みや説明力が加わり、特にニュース記事、論文、エッセイなどで重宝されます。

次回は、「of」の使い方8 ― 内容や性質を表す『of』 について解説します。
「a book of poems(詩集)」「a man of courage(勇気ある人)」といった表現を例に取り上げます。

使い方8:内容や性質を表す「of」

この用法では、「of」はある物や人が持つ性質・特徴・内容を説明するために使われます。
日本語では、「〜の性質を持つ」「〜から成る」「〜という内容の」などと訳されることが多いです。

特に、「a man of courage(勇気のある男性)」「a book of poems(詩の本=詩集)」のように、
**「of + 抽象名詞」や「of + 複数名詞」**という形がよく使われます。

この用法は、物事の本質・中身・構成・性質・性格を表す非常に便利な表現で、
文語調や文学的な表現にもよく見られます。


例文と解説

a book of poems
詩の本(詩集)

  • 「poems(詩)」が「book」の内容を示しています。
  • このように「of」は「〜から成るもの」や「〜を含むもの」を表す。

a man of courage
勇気のある男性

  • 「courage(勇気)」という性質を「man(男性)」が持っていることを示しています。
  • この構文は形容詞的に使われ、「勇敢な男性」と訳される。

a woman of great intelligence
非常に知的な女性

  • 知性という性質を強調して「of」でつなぐ文学的な表現。

a life of hardship
苦労の多い人生

  • 人生という名詞に対し、「hardship(困難)」がその内容や性質を示しています。

a speech of passion and vision
情熱と展望に満ちたスピーチ

  • 演説の特徴・中身を「of」で示しています。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この「of」は、特に以下のような語句とよく組み合わされます:

  • a man of character(人格者)
  • a woman of beauty(美しい女性)
  • a city of history(歴史ある街)
  • a world of possibilities(可能性に満ちた世界)
  • a moment of silence(静寂のひととき)

文学的、感情的、または抽象的な語彙との相性が良く、英語表現の幅を大きく広げる使い方です。


使い方8 まとめ

内容や性質を表す「of」は、物事の本質や特徴を明確に伝えるための非常に洗練された表現方法です。
「of」の後に来る語句が、その前の名詞をより詳しく説明する役割を持ちます。

文章に深みや表現力を加えるこの用法は、特にスピーチ、エッセイ、詩、文学作品などに頻出します。
また、ビジネスシーンでも「a man of experience(経験豊富な人)」などの形で使われるため、
知っておくと便利です。

使い方9:所属・関係を表す「of」

この用法では、「of」は人や物が、他の人・物・組織などに属していることや、
関係性を持っていること
を表します。
日本語では「〜の一員」「〜に属する」「〜の」などと訳されます。

「a member of the team(チームの一員)」「the son of a king(王の息子)」のように、
誰か・何かが別のグループや人、物に所属・関係していることを表現できます。

この用法は、非常に日常的かつ基本的な用法で、会話でも文章でも頻繁に使われます。


例文と解説

the son of a king
王の息子

  • 「son」は「king」に属している、という関係を示しています。
  • 「〜の息子」「〜の娘」など、血縁関係を表す時によく使います。

a member of the team
チームのメンバー

  • 「member(メンバー)」が「team(チーム)」に属している関係。

a student of this university
この大学の学生

  • 所属先の大学を示している。

the capital of France
フランスの首都

  • 地理的・政治的な所属や位置関係を示しています。

the roof of the house
その家の屋根

  • 部分と全体の関係(パーツと全体)を示す用法でもあります。

補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この「of」は、以下のような語句との組み合わせでよく使われます:

  • a part of ~(〜の一部)
  • a member of ~(〜の一員)
  • the owner of ~(〜の所有者)
  • a citizen of ~(〜の市民)
  • the leader of ~(〜のリーダー)
  • the president of ~(〜の大統領・社長)

このように、「of」は関係性や所属を明確に伝えるための核となる前置詞です。


使い方9 まとめ

所属・関係を表す「of」は、日常会話からビジネス文書、学術的な文章まで幅広く使える表現です。
「〜の一部」「〜に属する」「〜の所有物」など、所有や繋がりを示す最も基本的な用法とも言えます。

名詞と名詞を結ぶシンプルな構造でありながら、意味の奥深さと表現の幅は非常に広いので、
確実に身につけておきたい用法です。

使い方10:材料・構成要素を表す「of」

この用法では、「of」は物が何でできているか、つまり「素材・成分・構成要素」を示します。
日本語では、「〜でできた」「〜製の」「〜から成る」などと訳されることが多いです。

たとえば、「a ring of gold(金の指輪)」や「a cup of tea(お茶一杯)」のように、
前にくる名詞が、後ろにくる「of + 名詞」によって内容や素材を補足される形になります。

日常生活でも頻繁に登場する、基本かつ重要な用法です。


例文と解説

a ring of gold
金の指輪
→ この指輪は「gold(金)」という素材でできていることを示しています。

a wall of stone
石の壁
→ 「stone(石)」という材料で作られている「wall(壁)」です。

a cup of tea
お茶一杯
→ 「cup(カップ)」の中身が「tea(お茶)」であることを表しています。

a necklace of pearls
真珠のネックレス
→ 真珠でできたネックレス。素材が明示されている。

a book of short stories
短編小説集
→ 「book」が「short stories(短編小説)」という内容で構成されていることを示します。

このように、「of」は材料だけでなく「中身」「内容」「成分」などを示す際にも使われます。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法で「of」とよく一緒に使われる語句は以下の通りです:

  • a piece of cake(ケーキ一切れ)
  • a bottle of wine(ワイン一本)
  • a loaf of bread(パン一斤)
  • a bar of chocolate(チョコレート一枚)
  • a bowl of soup(スープ一杯)
  • a necklace of diamonds(ダイヤモンドのネックレス)

また、料理・飲み物・素材・ジュエリー・日用品など、
「中身」「材料」が重要な物にはほぼ必ずこの用法の「of」が使われます。


使い方10 まとめ

材料・構成要素を表す「of」は、特に物の説明や詳細を伝えるときに不可欠な用法です。
素材、構成、含有物など、物の“中身”を明確にしたいときに非常に便利です。

英会話でも「a glass of water(お水一杯)」や「a piece of advice(アドバイス一つ)」など、
ごく自然に出てくるので、しっかり身につけておきましょう。

使い方11:時間・距離・数量を表す「of」

この用法では、「of」は**時間・距離・量・価格など、ある特定の「量的な情報」**を示します。
日本語では「〜の時間」「〜の距離」「〜の重さ」などのように訳され、
名詞のあとに続けて、その性質や範囲を具体化する働きがあります。

この使い方は、計測や統計、描写、説明などに非常に便利で、客観的な情報を伝えるときに活用されます。


例文と解説

a distance of five miles
5マイルの距離
→ 「distance(距離)」の内容が「five miles(5マイル)」であることを表しています。

a weight of 70 kilograms
70キロの重さ
→ 重さという名詞の具体的な数値を補足しています。

a time of change
変化の時代
→ 抽象的な時間の概念に、意味を与えています。「変化という性質を持つ時代」。

a price of $100
100ドルの価格
→ 「price(価格)」に具体的な金額を加えた表現。

an age of uncertainty
不確実な時代
→ 「uncertainty(不確実性)」という特徴を持つ時代を表します。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法では、以下のような語とセットになることが多いです:

  • a length of ~(〜の長さ)
  • a height of ~(〜の高さ)
  • a weight of ~(〜の重さ)
  • a speed of ~(〜の速度)
  • a temperature of ~(〜の温度)
  • a duration of ~(〜の期間)
  • an amount of ~(〜の量)

これらの表現は、科学的・技術的な分野からビジネスや日常会話にまで広く応用されます。


使い方11 まとめ

この「of」の使い方は、名詞に具体的な「量」や「性質」を付加して説明を深める非常に重要な役割を果たします。
特に、距離・時間・価格・重さなどの数値データを明確にしたい場面で頻出します。

英語で情報を「正確に」「論理的に」伝えるためには欠かせない用法です。
会話でも文書でも、幅広いジャンルで活用されるので、しっかりとマスターしましょう。

使い方12:感情・評価・特徴を示す「of」

この用法の「of」は、人や物の「性質」「特徴」「感情」などの内面的・抽象的な要素を表現するために使われます。
日本語では「〜のある」「〜を持った」「〜の性質を帯びた」などと訳されることが多く、
主に「人物の描写」「評価の強調」などで頻出します。

この「of」は、抽象的な名詞と組み合わさることで、語感や表現に深みを持たせる役割も担います。


例文と解説

a man of courage
勇気のある男
→ 「courage(勇気)」という性質を持つ男性。「of」で性格を説明しています。

a woman of great charm
非常に魅力的な女性
→ 「great charm(大きな魅力)」を持っていることを強調。

a person of integrity
誠実な人
→ 「integrity(誠実さ、正直さ)」という価値ある特性を持つ人物。

a story of hope and survival
希望と生存の物語
→ 「希望と生存」がそのストーリーの本質や中心的テーマであることを示しています。

a gesture of kindness
優しさのこもったしぐさ
→ 「kindness(親切)」という感情や気持ちがしぐさに表れていることを表現。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法では、以下のような語と「of」がよくペアになります:

  • a man/woman/person of ~
    • a man of vision(先見の明のある男)
    • a woman of wisdom(賢い女性)
  • an act/gesture of ~
    • an act of bravery(勇敢な行為)
    • a gesture of love(愛情のあるしぐさ)
  • a story/tale of ~
    • a tale of revenge(復讐の物語)
    • a story of friendship(友情の物語)

「of + 抽象名詞」という構造を覚えると、豊かな表現ができるようになります。


使い方12 まとめ

この「of」は、人や物の内面にある価値・感情・特徴を際立たせるための非常に文学的で印象的な表現方法です。
単なる情報ではなく、相手に感情や評価を伝える場面で多用されるため、英作文やスピーチ、物語文などで特に効果的です。

「a man of courage」や「a gesture of kindness」など、
英語らしい表現を身につけたい方には必須の使い方といえるでしょう。

使い方13:所有・所属関係を示す「of」

この用法の「of」は、**ある物・人が別の物・人に属していること、つまり「所有」や「所属」**を示します。
日本語では「〜の」「〜に属する」「〜の一部」などと訳されることが多く、
「何の一部なのか?」「誰に属しているのか?」という視点を明確にする表現として使われます。

英語では「所有格(’s)」と並ぶ、非常に基本的かつ頻出の文法構造です。


例文と解説

the roof of the house
その家の屋根
→ 「家」に属している屋根。「of」で所有・所属関係を表しています。

the leg of the table
テーブルの脚
→ テーブルの一部分である「脚」。

a member of the team
そのチームの一員
→ 「team」というグループに属する「member(メンバー)」。

the capital of France
フランスの首都
→ 「France(フランス)」に属する「capital(首都)」。

the title of the book
その本のタイトル
→ 「本」の一部である「タイトル」を表す。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

所有や所属を示す「of」は、以下のような名詞とよく使われます:

  • the door of ~
    • the door of the car(車のドア)
  • the name of ~
    • the name of the company(会社の名前)
  • the owner of ~
    • the owner of the dog(その犬の飼い主)
  • a friend of ~
    • a friend of mine(私の友達)
  • the color of ~
    • the color of her eyes(彼女の目の色)

この「of」の使い方は、‘s(所有格)構文では表せない長めの名詞や無生物主語との関係性を自然に表現できるという利点があります。


使い方13 まとめ

所有や所属関係を表す「of」は、英語の基本中の基本ともいえる構文です。
特に「無生物の所有」や「複数語からなる名詞の所有」を表すときに便利です。

例:
× the France’s capital(不自然)
〇 the capital of France(自然)

日本語では「〜の」と訳せる場面が非常に多く、英語学習において最初に覚えるべき用法のひとつです。
また、話し言葉よりも書き言葉で多く使われる傾向があるため、英作文やフォーマルな文章では積極的に使いましょう。

使い方14:材料・構成要素を示す「of」

この用法の「of」は、物やグループが何で構成されているか、何からできているかを示します。
日本語では「〜でできた」「〜の一部」「〜から成る」などと訳されることが多いです。

この「of」は、集合・部分・内容・素材などを明示するために使われ、
日常会話から学術的表現まで幅広く使われます。


例文と解説

a piece of cake
ケーキ一切れ
→ 「cake(ケーキ)」の一部(=piece)であることを示しています。

a bottle of water
水のボトル
→ 「bottle(ボトル)」に入っている中身が「water(水)」であるという内容を表す。

a cup of tea
お茶一杯
→ 「cup(カップ)」に入っているものの種類が「tea(お茶)」。

a group of students
学生たちのグループ
→ 「group」は「students(学生)」によって構成されている。

a slice of bread
パン一枚
→ 「slice(薄切りの一枚)」が「bread(パン)」の一部であることを示しています。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この構成を表す「of」は、次のような言葉と一緒に頻出します:

  • a piece of ~
    • a piece of advice(アドバイス一つ)
    • a piece of furniture(家具一つ)
  • a bottle of ~
    • a bottle of wine(ワインのボトル)
  • a cup/glass/mug of ~
    • a glass of juice(ジュース一杯)
  • a slice/loaf of ~
    • a slice of pizza(ピザ一切れ)
    • a loaf of bread(一斤のパン)
  • a group/team of ~
    • a team of experts(専門家チーム)

この用法の「of」は、量・単位・素材・成分・中身・構成員などを表すために必須の表現です。


使い方14 まとめ

「of」を使って構成や素材を示す用法は、英語の数量表現・集団表現で欠かせない重要な構文です。
特に、「a piece of cake」や「a bottle of water」のような言い回しは、初級レベルから上級まで幅広く活用されます。

また、不可算名詞(advice, furniture, informationなど)に数を持たせる場合にも、「a piece of ~」という形が非常に有効です。

この構文を使いこなすことで、より自然で明確な英語表現ができるようになります。

使い方15:原因・理由・動機を示す「of」

この用法の「of」は、**ある結果や状態の「原因・理由・源」**を示すときに使われます。
日本語に訳すときは「〜で」「〜によって」「〜が原因で」となることが多く、
感情・症状・行動などに影響を与える“きっかけ”や“要因”を表すのが特徴です。

動詞・形容詞・名詞に続けて「of + 原因」をつけることで、**何がそうさせたのか?**を明らかにします。


例文と解説

He died of cancer.
彼は癌で亡くなった。
→ 「癌(cancer)」が死因であることを表します。

She died of old age.
彼女は老衰で亡くなった。
→ 「old age(老年・高齢)」が死因。

He is proud of his achievements.
彼は自分の業績を誇りに思っている。
→ 業績が「proud(誇り)」の原因です。

She was full of joy.
彼女は喜びでいっぱいだった。
→ 「joy(喜び)」が満たしている感情の源。

The victim died of a heart attack.
被害者は心臓発作で亡くなった。
→ 死亡の具体的な原因が「heart attack(心臓発作)」。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この原因や理由を示す「of」は、以下のような語とよく組み合わさります:

  • die of ~
    • die of cancer(癌で死ぬ)
    • die of hunger(飢えで死ぬ)
  • be proud of ~
    • be proud of your work(自分の仕事を誇りに思う)
  • be full of ~
    • be full of hope(希望に満ちている)
    • be full of energy(エネルギーにあふれている)
  • suffer from ~(関連表現)
    • suffer from a lack of sleep(睡眠不足に悩む)
      ※「of」は「a lack of」の中で使われています。

また、「of」の後には、感情や出来事、病気や抽象的な事象が来ることが多いです。


使い方15 まとめ

原因や理由を示す「of」は、動詞・形容詞・名詞などに続いて原因を説明する非常に重要な機能を持っています。
特に、「die of」「be proud of」「be full of」のような熟語的な構文は、日常会話でもニュースでもよく見られます。

この用法を理解することで、感情の起因・出来事の原因を正確に表現できる英語力が身につきます。

使い方16:特定の特徴や性質を持つ人・物を表す「of」

この用法の「of」は、人や物が持つ特定の性質・特徴・資質・能力を強調するときに使います。
日本語では「〜のある」「〜を持つ」「〜な」と訳され、形容的に働きます。

この表現は、文学的・形式的な響きを持つため、スピーチや書き言葉、文学作品などでよく使われますが、
口語でも「a man of principle(信念のある男)」などの形で見られます。


例文と解説

a man of courage
勇気ある男
→ この人が「勇気(courage)」という特徴を持っていることを強調しています。

a woman of great intelligence
非常に知的な女性
→ 「great intelligence(高度な知性)」を持つ女性。

a person of integrity
誠実な人物
→ 「integrity(誠実さ)」を持つ人。

a city of history
歴史のある都市
→ 歴史的な背景や遺産を多く持つ都市。

a work of genius
天才的な作品
→ 「genius(天才的な才能)」によって生み出された、またはその要素を持つ作品。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この「of」は、次のような表現とセットでよく使われます:

  • a man/woman/person of ~
    • a man of vision(先見の明を持つ男)
    • a woman of substance(しっかりした女性)
  • a place/city of ~
    • a city of culture(文化の都市)
  • a work/piece of ~
    • a work of art(芸術作品)
  • a life/time of ~
    • a life of hardship(苦労の多い人生)
    • a moment of glory(栄光の瞬間)

このような表現は、人や物の“本質的な性質”を明確に伝えるときに役立ちます。


使い方16 まとめ

この用法の「of」は、人や物が持っている特徴・性質を簡潔に強調する便利な表現です。
とくに、「a man of courage」「a person of wisdom」のように、形容詞でなく名詞を使って性質を表すため、
表現に重厚感や品格を加える効果があります。

ライティング力やスピーキング力を一段階上に引き上げたい人にとって、
この「of」の使い方はぜひマスターしたい表現のひとつです。

使い方17:出典・帰属・関係を示す「of」

この用法の「of」は、誰かに属するもの・誰かによる作品・ある事柄に関するものなどを表すときに使われます。
日本語では、「〜の」「〜による」「〜に関する」と訳されることが多く、所有や関連を示す意味で幅広く使われます。

特に芸術作品、物語、記録、研究など、「ある人物や事柄との関係性」を明らかにするために多用されます。


例文と解説

a painting of Picasso
ピカソの絵
→ ピカソが描いた絵、またはピカソを描いた絵(文脈によって異なる)。

a photo of the Eiffel Tower
エッフェル塔の写真
→ 「エッフェル塔を写した」写真。

a biography of Churchill
チャーチルの伝記
→ チャーチルに関する伝記。

a story of love and betrayal
愛と裏切りの物語
→ 「愛と裏切り」を主題にした物語。

the cause of the problem
問題の原因
→ 問題に関する原因、問題を引き起こした要因。

the works of Shakespeare
シェイクスピアの作品
→ シェイクスピアによって書かれた作品群。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この「of」は、以下のような語と一緒に使われることが多いです:

  • a painting/photo/picture of ~
    • a photo of my family(家族の写真)
    • a painting of a sunset(夕日の絵)
  • a story/tale/legend of ~
    • a story of courage(勇気の物語)
    • a tale of survival(生き残りの物語)
  • a record/account/description of ~
    • a description of the scene(その場面の描写)
  • the cause/effect/result of ~
    • the result of the experiment(実験の結果)

このタイプの「of」は、情報の発信源・内容の関連性・意味の広がりを示す重要な表現となります。


使い方17 まとめ

出典や帰属、関係を示す「of」は、英語の中で非常に柔軟かつ頻出の表現です。
単なる「〜の」という所有を超えて、「誰によるものか」「何についてのことか」など、
意味の繋がりや背景を明確にするために欠かせない役割を果たします。

英語で情報や知識を扱う上で、「of」を使いこなせると、より深い意味の表現や説明が可能になります。

使い方18:特定の単語と結びついて慣用的に使われる「of」

この用法では、「of」は特定の表現や数量詞と慣用的にセットで使われる構文の一部として機能します。
文法的な意味を超えて、定型的なフレーズや口語表現の一部として定着しているのが特徴です。

たとえば、「a piece of cake(ケーキ一切れ)」のような数量表現や、「plenty of」「a lot of」などの量に関する言い回しに使われます。

これらの表現は非常に日常的で、会話やライティングの両方で頻繁に登場します。


例文と解説

a piece of cake
ケーキ一切れ/(口語で)とても簡単なこと
→ 文字通りは「ケーキの一切れ」ですが、イディオムとして「簡単なこと」という意味でも使われます。

a couple of days
2、3日
→ 「couple」は「2つ」を意味しますが、「a couple of」で「2〜3の」と訳される柔らかな数量表現です。

a lot of people
たくさんの人々
→ 口語でも文語でも使える「多くの〜」を表す表現。

plenty of time
十分な時間
→ 「たくさんの・十分な」ことを表し、ポジティブなニュアンスを持ちます。

a bit of luck
ちょっとした幸運
→ 「a bit of」で「少しの〜」という意味に。

a kind of music
ある種の音楽
→ 種類や分類を表す際に、「kind of」「type of」などと一緒に使われます。


補足:この「of」はどんな言葉とよく組み合わさる?

この用法で「of」とよく一緒に使われる表現の一部を紹介します:

  • 数量を表す語 + of
    • a lot of(たくさんの)
    • a bit of(少しの)
    • a couple of(2〜3の)
    • plenty of(十分な)
  • 分類・種類を表す語 + of
    • a kind of(〜の一種)
    • a type of(〜のタイプ)
    • a piece of(〜の一部、1つ)
  • 感情や抽象名詞 + of
    • a sense of pride(誇りの感覚)
    • a feeling of joy(喜びの感情)

これらの表現は単語と「of」を一まとまりとして覚えるのが効率的です。


使い方18 まとめ

この「of」は、意味よりも**「言い回しの一部」として機能する特徴**があります。
文法的にはシンプルですが、英語らしい自然な言い回しを身につけるうえで不可欠です。
たとえば、「a lot of」「a piece of」「a kind of」などは、英会話でも英文ライティングでも日常的に使われるため、
ぜひまとめて暗記・活用しておくと良いでしょう。

この記事を書いた人

いぎリス
いぎリス
イギリス人で英語と日本語のバイリンガルです!言語が大好きなので、毎日日本語を勉強しています。日本人があまり知らないネイティブ表現を紹介できれば嬉しいです。