「around」「round」「about」の違いを徹底解説!混同しやすい前置詞を使い分けよう

 英語学習者にとって、「around」「round」「about」は意味や使い方が非常に似ており、混乱しやすいポイントの一つです。しかし、ネイティブスピーカーの感覚では、それぞれ微妙に使い方やニュアンスが異なります。

この記事では、それぞれの前置詞の意味と用法の違いを、例文を交えながら詳しく解説していきます。


基本の意味とイギリス英語・アメリカ英語の違い

前置詞主な意味英米差備考
around周囲に・〜のまわりを/おおよそ/あちこちにアメリカ英語で一般的最も万能な表現
roundaroundとほぼ同じ意味だが、主にイギリス英語で使われるイギリス英語でよく使われるフォーマルにはやや控えめ
about関連・関係性(〜について)/おおよそ英米ともに使用される数値・時間・話題で使いやすい

「around」と「round」の違い:意味はほぼ同じ、ただし地域差に注意

✔ 意味の違いはほぼない

around」と「round」は、「〜の周囲に」「〜を囲んで」という意味で使われるとき、基本的には意味の違いはありません。どちらを使っても文の意味は変わらないことがほとんどです。

  • アメリカ英語では「around」が圧倒的に多く使われます。
  • イギリス英語では「round」もよく使われ、特に口語でよく登場します。

✔ 例文で比較

He put his arm around her.(米)
He put his arm round her.(英)
彼は彼女の肩に腕を回した。

Let’s walk around the park.
Let’s walk round the park.
公園を歩こう。

📝補足:文法的にはどちらも正しいですが、アメリカの試験やフォーマルな文章では「around」が無難です。


「around」と「about」の違い:方向 vs 話題・おおよその感覚

around」と「about」は、以下のように使い分けるのがポイントです。

用法aroundabout
場所的な意味(物理的移動)◎「周囲に・回って」△ ほとんど使わない
話題について△「around the topic」はあるが限定的◎「about the topic」
数値・時間のおおよそ◎(米語寄り)◎(英語全般)
存在・あちこちに◎「around here」○「about here」も可(英語圏で古風)

✔ 例文で比較

There are a lot of rumors about him.
彼について多くの噂がある。
話題の中心 →「about」が自然。

She has some issues around trust.
彼女は信頼に関する問題を抱えている。
→ 最近の英語では抽象的な話題に「around」を使うことが増えている。

He’ll arrive around 5 p.m.
He’ll arrive about 5 p.m.
彼は5時ごろに到着するだろう。
→ 時間のおおよその目安として、どちらも使える(特に会話では違いはわずか)。


ネイティブ感覚での使い分けまとめ

ニュアンス/場面おすすめ表現補足
物理的に周囲を囲むaround / round米→around / 英→どちらもOK
話題について話すときaboutaroundは抽象的な文脈でのみ可
時間・数値のおおよそabout / around「around」はややカジュアルな印象
あちこちに存在する感じaroundaboutも可(古風)
柔らかく遠回しな印象にしたいaroundaboutより少し曖昧に響くことがある

まとめ:文脈と地域で使い分けよう

  • アメリカ英語ユーザー →「around」推奨
  • イギリス英語ユーザー →「round」も自然だが「around」でもOK
  • 「about」は話題・おおよそ・数値に使うのが基本
  • 抽象的な「テーマ」や「問題」を扱うときは、「around」がややソフトな印象で好まれる

英語のニュアンスや地域差を意識することで、より自然で洗練された表現が可能になります。

この記事を書いた人

英語オタク
英語オタク英語オタク
純ジャパからTOEIC初受験945点を獲得。山あり谷の英語学習を経験し、もっと最短で習得できたのにと後悔しているため情報発信。